牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版の作品情報・感想・評価・動画配信

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「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版」に投稿された感想・評価

まあもうこの映画を「傑作」と捉えない人は少なくとも僕は信用出来ない。
一言で言えば何一つ刺さらなかった。
ただただ4時間が長かった。
睡魔に襲われ、集中力も皆無。
誰が誰の話をしているのか、登場人物の相関図を脳内で作成するのは難しかった。
でも正確には、自分なんかにはまだまだ理解できないような作品なのかもとも思う。
前知識0だったし、多分一面的に捉えられるような簡単な映画ではないんだろうな。
台湾の歴史を勉強してみたいな。
青春映画は過ぎ去った青春時代を懐かしむ年代になってより胸にくると言われるが、時代背景も環境も何もかも違うこの映画をみても懐かしみ、感傷に浸ることはできないかな。
でもこれだけ多くの人に支持される映画の良さがわからなかったのはなんか悲しいな
歳を取ったらリベンジしたいけど、4時間がネック。愛のむき出しなら最高のカタルシスでなんとか帳消しになったんだけどなー
えな

えなの感想・評価

3.4
後半に差し掛かったところでよくわからないことが多すぎて90分戻して観たので300分ほど観てしまった。わたしが欧米映画と邦画しか観てないので、怒ったり悲しんだりする独特の演技とセリフの言い方からなかなか感情がつかみきれなかった。ただとても息苦しくて救いをみつけるのがむずかしい。小明という女の子の青い美しさと、歌のうまい小さい男の子はとても素敵だった。お父さんが尋問をうけるところが怖くて虚しくさえおもった。いちばん衝撃だったのは最後に文字で出た最初の判決。主演のチャンチェンさんは大人になってきれいなピエール瀧みたいになってた。
「運が悪いひとが多すぎる。社会が悪い」というせりふが重い。台湾は台湾でいてほしい。
世界を描けた映画は後にも先にもこれだけ。アルメンドロスの「キャメラを持った男」がこの映画製作中に刊行され、影響を受けたエドワード・ヤンは暗闇から笑い声と共に跳ね返るバスケットボールのシーンを撮りあげた。おそらく闇の襲撃シーンの光と影もそう。1年以上リハーサルをしたという少年少女たちの演技はその世界の住人にしかみえない。すべてのシーンに映像の力と映画の魂が宿る。どこにもカチンコの音が聞こえない自然だが複雑な世界がここにある。公開時とリバイバル時に映画館で4回観た。レーザーディスクもブルーレイも買って観た。でもまだ観たい。もっと観たい。死ぬまでにあと何回観られるのか。
の

のの感想・評価

4.0
4時間自宅鑑賞はキツい感じだったので映画館でまた観たい...
舞台は、1960年代初頭の台北。男子中学生スーと少女ミンを巡る淡くしょっぱい(てか辛い)恋の顛末を見事なまでに叙事的に描いた。軽々しく青春ドラマだとはいい難い重さがある。10代というのはなんとも脆くそして危ない年齢であろうか。世間を知っているともいえずかといって常識を知らないともいえない。一歩間違えれば死んでしまう雛のような存在だ。スーとミンもまさしく孤独をおそれる雛に違いない。しかしそんな雛を箱で包んであげられるほど、当時の台湾社会は優しくない。不良抗争、家庭問題、虐め、社会の抗おうと思っても抗えない様々な「どうしようもなさ」に彼は追い詰められていく。そしてその負の蓄積が心の器から零れ落ちてしまった時、スーは暴走しはじめる。唯一自分の側に立ってくれる存在としてミンのことを「ミンを守れるのは自分だけだ」と喝破するも、そんな一方的な想いに戸惑うミン。男子より女子のほうが精神的な成熟が早いというがスー目線に立てばここでの描き方はかなり辛辣だ。表面にみえるほど心の距離は近くない。最後のよりどころでもあったミンですら自分を受け入れくれないと悟ったスーはついに社会性から出て行ってしまう。
リトルプレスリーが可愛かった
4時間集中して観れなかったので再挑戦したい
青と黒

青と黒の感想・評価

4.3
長いけれど一気に見るべき。
まず1991年に描いた1960年前後の台湾の描写が素敵。光を有効に使った映像も良し。ファッションや小物も当時の感じが出ている気がする。
見た目はまだまだ子供の中学生たち。大人しかった小四が仲間や不良や武器や喧嘩や恋愛などなどを経て成長する物語かと思ったが‥。小四の他、登場人物の描写も丁寧で複雑な物語だがわかるように作られている。
所々で当時の洋楽がかかっていい味を出している。リトルプレスリーがとにかく最後まで可愛かった。
R

Rの感想・評価

4.5
お茶を飲む背の高いグラスがとてもいい。

明暗がくっきりして、暗い場面はとことん暗い。少し長めに回す背中のショット、小明とお母さんが階段を上がるシーン美しかった。
小明のいるシーンは、存在が明るく照らす魅力的で可憐さだったけど
大人びた彼女の早熟さが哀しかった。
子供たちの環境を守れない大人に憤りながら、大人たちの出口のみえない焦燥感に共感と嫌悪感が湧いてしまい救いようがないから、
この気持ちをぶつける先もなく
無力で無知で泣きたい気持ちになった。

寄せる大きな波は一切なく、
淡くゆらりと移ろう時間なのに
とんでもなく感情を揺さぶられた。
4時間弱を観終えた安堵感、
念願叶った達成感、
なにより、この揺さぶられる感情。
また観たい、もっと大らかな気持ちで
少年たちをみてあげたい。
この作品は、映画館で観るための映画。
久しぶりに、そう思える映画を観れた。
hm

hmの感想・評価

4.7
当時の台湾の社会構造と夜間学校に通う少年たちの抑圧を区別しつつも相似関係で描いた名作。一見フロイト的なテーマにも見えるが、少年たちの明暗を光と影で描ききった点も素晴らしい。人間関係も然る事乍ら、点灯を繰り返す家の明かりや、度々停電する217のアジト、盗んだ懐中電灯の灯りが牯嶺街に漂う猜疑心や閉塞感を優れた視点で演出する。懐中電灯では小さな世界すらも照らせないと知った少年は、最後にバットで電球を破壊して、要らなくなった懐中電灯をスタジオに捨て置く。そして自らが光体となって(そう思うしかなかったのも悲しい)、しかしその光は受け入れられず、生贄の懐中電灯ももう無い、事件は起きる。最後まで圧巻の美しい物語だった。
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