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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版のpoemのレビュー・感想・評価

4.5
思春期に差し掛かった若きティーンエイジャーの姿が非常に美しかった。心優しく臆病だった小四が、友情や恋愛や家族を通して、更に組の抗争を経て、繊細な心模様がぐらついていく様子が、大長編作なだけあり、丁寧に描かれていたと思う。
大人と子供の社会観の齟齬を対比的に表現されていたため、当時の複雑な台湾の社会状況がひしひしと伝わってきた。
光陰を巧みに用いたカメラワークも印象的だが、片方のみ写した対話シーン、俯瞰などの画が非常に漫画のコマ割りに似てるな…という印象を抱いたが、監督が手塚治虫好きと後から知って納得した。
この作品の魅力の1/500程度しか気づけてないと思うが、無駄なシーンが一切なく大満足の一作であった。観れてよかった。
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