「それは友達として聞くのか。市役所役員として聞くのか」
試写会にて。
小さな町に六人の新しい住人が入ってくる。全員元殺人犯。吉田監督の言葉を借りるならば異物が入ってきた。
ピリピリした空気が一定に流れていて、元殺人犯が近くにいる、それだけで自分を殺すかもしれないという疑いを最後まで確実に取り除けないところに人間ってわからないなあと思った。そして人と人との間にある信用というものの質量を感じた。
殺人犯はもちろん人間なんだけど、「俺たちおんなじ人間だろ?」と聞かれてもそれを認めることのできない殺人犯もいることになんだか納得。
斜めエンドロール。良。むしろエンドロールに型があるのがよく考えれば面白い。
小さな町で起きた異常を一般人錦戸くんが平に戻す。しかし芽は絶えず出るものだと思う。
監督が言っていた小説を映像化するにはある種の諦めが必要だという話。面白かったです