このレビューはネタバレを含みます
しんどい
言葉で多くは語らないけど画面と表情でガンガンにメッセージを伝えてくるのしんどい
ヘテロ至上主義ホモソ万歳的な男社会で「男らしく」生きることをうまくできなかった子ども時代、いじめに嫌気がさして爆発した少年時代、そして年少を出てストリートに出、そこで強く生きるために子どもの頃に持っていた繊細さに蓋をして、有害とも呼べそうな「男らしさ」で武装した大人時代。「自分らしく正直に生きる」ことで他の作品の主人公のように称えられるどころか、社会からはぐれ者扱いをされるシャイロンだけれど、母親の謝罪と好きだった人の再会で、あの時のシャイで繊細な男の子の自分とやっと向き合えるようになって。
しんどい〜……😭ええん
これね〜、ゲイだから!治安が悪いとこに住んでるから!みたいな特殊文脈で語られる物語に見えて、たぶん男女二元論とヘテロ至上主義、ホモソーシャルが蔓延する社会に生きる人は誰しも、性的指向や性自認に関わらず、話のどこかで強く心をうたれて共感する話なんだよな。生きづれぇ世の中ですわ。いつかウチらも男の子らしくとか女の子らしくとか関係なく、子どもの頃の素直な自分を抱きしめて大人として生きていけるようになれたらいいよね。