これはうっかり家族や恋人、友人とは観ない方がいいんじゃないかなぁ。
一人で静かに受け止めて考えたい映画。
3ブロックに分かれた構成になっていて、少年期、思春期、青年と年齢が変わっていく。
いい人と悪い人の境ってなんでしょうね。
少年期に出会うフアン、そして青年期の主人公。
恐らくその人のどの側面を観るかで全然変わってくるんじゃないかな。
鋼の鎧を身にまとっても、心の中で欲しているものは子供の頃から変わってなくて、家族、友情、愛情。でも時にそれを手に入れるのはとても困難だったり、時間がかかったりする。でも逆を言えば時間をかけることで変わること、わかることもある。
人生は長いのだ。
母親の前職や、その後の状況、主人公が置かれてる立場、諸々を言葉で説明するのではなく、身につけてるものなどで観客に伝えてくるのがよかったです。
そして、ムーンライトというタイトルにふさわしいライティングと色調。海と暗闇と月と。
そこにただすむ黒人少年の綺麗なことといったら!
きっとこの映画を思い出す時はこのシーンを1枚の絵のように思い出すと思います。