人種差別問題、LGBTQ、貧困、ドラッグ、いじめ、家庭環境、様々な社会問題が一本の作品に詰め込まれている作品で、多分観ようによっては重たいとすら感じる方もいるのではないかという懸念が頭に浮かんだ…
この作品を観て、受け手側が"重たい問題"だとか"デリケートな問題"だと捉える時、それはその人の心の中の無意識の差別意識であったり偏見が生じているからに他ならないし、それがとても恐ろしいこと…
それはさておき、
このようなことをテーマに描いていながら赤、青、黄などカラフルなライティングで美しさを最大限引き出したような演出が本当に素晴らしいと思うし、自然光の美しさがとても印象深い。
夜空を初めて青で表現したのはゴッホだなんていうのを聞いたことがあったけど、
映像においてこれほど綺麗な夜空の青は見たことがないかもしれない
ムーンライトというタイトルも納得
直接的な月光だけではなく心中を映し出す意味でのそれも素晴らしいタイトルだなと。
鳥の鳴き声、誰かの話し声、車の走る音、自然の音と音楽（ミュージック）の使い方が本当に抜群
さらに人の心の微細な動きを目や吐息や背中で語らせることで
観てる人にその「行間」を読ませるのは
人間が抱える矛盾だったり負の感情だったりそれらの普遍的な感情を繊細に表現していたので素直に感心してしまった
映像や音楽はどこかウォン・カーウェイのようであって
どこかゴダールのようであって、
どこかグザヴィエのようであったり、随所にそれらの空気を感じたので映画ファンはきっとそれも楽しめるんじゃないのか
あ、思ったより長くなったぞ
偏見が全くない社会が健全で健康な社会だとは思わないけど、きちんと個人の人権が侵されない社会になることを祈る
劇場で観るに値する愛の映画でした
まとめるの苦手すぎてあれだな
もっと端的にぱっとまとめれる文章力を磨きたい。く。
