EnoTaka

ムーンライトのEnoTakaのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
4.0
機内にて鑑賞。今回はちゃんと集中して観れましたw。なんて言うんだろう…、この映画は観てる人の感じ方や想像にすべてを委ねているような作品であった。だから評価は観た人それぞれでかなり差が出てバラつきがあると思う。ストーリーは、言ってしまえばただ少年シャロンの毎日の出来事や生活が続いていくだけ。シャロンが小さい頃からどれだけ劣悪な環境で苦しくてつらい思いをして1日1日を生きていたのかが思い知らされた。そしてそのなかには人間関係や人を愛するということについて考えさせてくれるものがある。幼少期、少年期、青年期の3つの成長期で分けて話を展開していくのだが、成長期と成長期の間に存在する、映画では描かれていない時間にどんなことがあったのかは、私たちでは計り知れない程の厚い壁を何度も何度もシャロンは乗り越えてきたことが想像できる。シャロンという1人の人間の成長をこの映画で見つめていくにつれて、なんだか美しく感じられていくのはとても不思議であり、この映画の素晴らしいところだと思う。自分のなかでこの映画の世界を描いて想像を膨らませて自分で映画に付加価値を付けていく、そんな作品だった。新しいカタチの素晴らしい映画だった。
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