映像がとても美しく、青みがかった月の光が印象的でした。
主人公を３つの時代に分けて描く作品ですが、見事に3つの時代しか描かれておらず、それぞれの間にあったことは一切映像に表現されないのも、とても面白かったです。（ちなみに私は２つめの時代が、複雑で切なくて一番好き！）
段々と主人公が成長する様が描かれ、どうしてそうなったのか？がじわじわと断片的に分かっていくプロセスが素晴らしかった。
監督と脚本の方がこの映画の舞台の出身で、麻薬中毒者で育児放棄状態の親元で育ったそうで…。必死に頑張って学士をとったり、イェール大学でトップになったり、本当に頭が上がらないなと思いました。主人公を自分と置き換えてみたら…こんな人生に希望なんて持てずに終わってしまうなと。
LGBTや貧困問題を取り入れながらストーリーは進みますが、もっと大きな「自分の人生は自分で決めろ、周りには決めさせるな」というメインテーマを持った作品だったのかなと思います。
終盤の主人公は本当に "あの人" を大切に思っていたんだな、と…今でも思い出してじわじわくる作品です(^^)
