いつの間にか私はシャロンになっていた。
完全に自分というものはなくなっていてシャロンに投影し続けた2時間。
不思議とシャロンに共感し重ね合わせる要素はなくても、完全に「彼」になってもがき続けてた。
仕草だけで勝手に早とちりをして、勝手に浮かれて勝手に落ち込む毎日。
そんな状況が嫌ですぐに何でも言葉を欲しがる。
次へ次へと何かを欲する毎日。
そんな中、この映画は直接的なことは言わずに「間で感じろ」と言わんばかりに少しヤキモキさせられることも多かったからこそ、
「そのもどかしさで焦るのはまだまだ子供ってことだよ」と言われているような気がした。
ジュークボックスのシーンで私の中で焦りに焦った気持ちが爆発してしまった。
ロマンチックというか、何というか…もう号泣。
シャロンのあの目にやられてしまった。
負けるな、やられるな。
あのブレない視線。
お前なら絶対にやれる。
覆せる。
まるで自分を奮い立たせるように拳を握りながら、目からは涙。
一体どんな観賞スタイルだよ！とつっこみたくなるくらい。
むかーし「ヘドウィグアンドアングリーインチ」を高校生の時に観て衝撃を受けすぎて熱出して、
あまりの高熱で入院したことがある。
その時一緒に観た友人とそれ以来ぶりに二人でこの映画を観た。
私ぶっ倒れたよね～と笑いながらも熱く熱くこの映画を語り尽くした帰り道。
あの映画もLGBTがテーマだけともっとでっかい愛について私たちに教えてくれた。
この映画もそう。
なんて余韻に浸りまくっていたら、パブロフの犬なのか何なのか…。
翌日発熱しました（笑）
2017/4/19
