けいすけ

ムーンライトのけいすけのレビュー・感想・評価

ムーンライト(2016年製作の映画)
3.5
バリー・ジェンキンス監督作品。
第89回アカデミー賞作品賞受賞。
マハーシャラ・アリはわすが24分間の出演であったが、この作品でアカデミー助演男優賞を受賞した。
3章構成となっており、
1. リトル
2. シャロン
3. ブラック

いずれも主人公シャロンの呼び名である。
それぞれ一人の黒人の幼少期、思春期、青年期を描いている。
主人公シャロンはいわゆる「いじめられっ子」。そんな引っ込み思案な少年はあるとき自分がLGBTであることに気づく。
ヤク中で愛情を注いでくれない母親、学校でのいじめっ子、そして自分がゲイであること、、
さまざまな葛藤を抱えながら、自分のアイデンティティとは何なのかを思い悩みながら、成長を遂げていく、一人の男性が生々しく描かれている。

出てくる登場人物がほぼ全員黒人であるのも印象的であった。

題名「Moonlight」は、マハーシャラ・アリ演じるフアンのセリフによるものである。
「俺はブルーと呼ばれていた。---月明かりの下では、黒人もブルーに見える」

主人公ブラックとも上手い対比になっているが、どんな人種、性別、立場でも「自分の道は自分で決めろよ。周りに決めさせるな。」ことが強くシャロンのその後の人生に影響しているといえる。
けいすけ

けいすけ