ふつうの作品だった
それはもちろんいい意味で
私はこの作品を見るまでにすごく時間がかかった
以前アカデミーをとった"それでも夜は明ける"が非常に重く突き刺さる作品だったから
黒人×アカデミーに躊躇いを感じていた
恐らくそんな人は少なくないと思う
でも今作はベースが少年の成長を描いたものであり、その中には生まれた環境の境遇やLGBTの問題など様々ある
でもそれが特別なものとして吊るしあげられてるのではなく、あくまでも普遍的なものとして描かれている印象
"黒人だからこんな人生だったのだ"という悲壮的なものではなかった
そしてやはりこの監督の愛の表現は美しい
フアンの愛、ケビンの愛、母の愛
愛を伝えたいんだっていう厚かましさはなく、ごく自然に愛が溢れる
海で初めて愛を重ねるケビンとシャロンのシーンは本当に耽美だった
人種差別の観点から作られるものが多い黒人映画としては、斬新でした
