冒頭と最後の法廷シーン。
その印象の違いに驚く映画。
銃規制というリアリティのある社会課題を巡り、当初は勝ち目の薄かった巨大な相手に対して完璧な 試合運びで活路を見出だしたかにも見えた主人公。
しかし少しずつ事態は悪い方向へ引き戻され、窮地に追い込まれたかに見えた主人公スローンの最終弁論。
さすがに八方塞がりで白旗を上げるかに思えた彼女の口から飛び出したのは、「こうなることは最初からわかっていました。」というセリフ。ここからの用意周到に張り巡らされた伏線回収の数々には、騙された!というよりも、よくもここまで!と賞賛を送りたくなる映画。
最後まで表情からは真意を読み取れないクールな主人公だったが、無理に過去の挿入や背景を描写せずとも、こちらから心理を推測しながら惹き付けられるキャラクター設定は面白かった。