このレビューはネタバレを含みます
クリムトの弟子のエゴイスティックな生涯。
絵面がとにかく綺麗。エゴン役の俳優があまりにイケメンなので、もうそれだけでずっと見ていられる。ただ内容としては、あまり抑揚もなくエゴンの生涯とそれを取り巻く女たちを追うだけ。
彼の芸術の最大の理解者であり生活のパートナー、さらに創作のミューズたるヴァリと別れる理由が、「従軍しても絵を描き続けるため」あまりにも身勝手。「私は世界中の誰とも恋に落ちない」と言っていたヴァリも、エゴンが自分では無い誰かと結婚すると聞いて傷ついた。強がりだったんだとわかる。
全体に勉強にはなったし、「死と乙女」の背景を知ることができたが、もういちどは見ない作品。