RandB

アンダー・ザ・シルバーレイクのRandBのレビュー・感想・評価

3.7
監督の前2作を観て、独特な魅力に惹かれたので鑑賞。

ロサンゼルスに住む青年・サム、彼の街では不可解な事件が頻発していた。
そんなある日、彼が気になっていた女性・サラが突然失踪してしまい...。

言うなれば、
ハリウッド版『やりすぎ都市伝説』でしたね。
謎解きの強引さやこじつけ感が、いかにもって感じでした。笑

監督前二作の登場人物が「学生」だったのに対し、今作では少し大人になった若者の設定になったため、これまで以上に過激な描写が目立った印象でもあります。
(詳しくは後述)

「過去の名作をオマージュした素晴らしい映画だった。」
とか言えるとスゲーカッコいいんでしょうけど、あまりにも知識不足だったために率直に言わせてもらうと、今年観た映画でも最も意味不明でしたね。笑
(序盤の『裏窓』と中盤の『サイコ』のオマージュぐらいしか分かりませんでした。ヒッチコック作品もっと見よ。笑)

ただ、大学でメディアについて学んでいる自分としては中々興味深い点もあったのも事実ではあります...。

作中では『曲や映画から感動を得たとしても、それは誰かの思惑に踊らされてるだけなのでは?』という疑問が登場。
かつて、マーシャル・マクルーハンという学者は、「情報は伝達する媒体によって、その意味が変わってくる」ことを『メディアはメッセージ』という言葉で著しましたが、この映画をみると、そもそも本当に伝えたいことなどあるのか?メッセージなどないのではないか?という痛烈なメディア批判の様にも感じましたね...。

そういや、悪夢版『LALALAND』という宣伝文句が謳われている本作ですが、多作品のオマージュだけにとどまらず、その舞台(=LA)やロケーション(=印象的な"ある建物")にいたるまで、類似点が多かったのは意外でした...。
『LALALAND』好きに観てほしい気はしますが、絶対好き嫌い別れるんだろうなぁと思ったり...。笑

個人的には映画『アメイジング・スパイダーマン』で主役を演じたアンドリューが、しれっと"ある本"を買っていたり、監督のデビュー作がまさかの扱いで登場したり、謎にテンションがあがるシーンは多々ありましたけどね。笑


この先、がっつりネタバレあります。
未見の方はお気をつけて。



<<エログロおバカメーター>>
エロ ☆×4.0
グロ ☆×4.0
バカ ☆×5.0

・エロポイント
のっけからアカデミー俳優ヌードにさすなよっていう...。笑
そのあとの"あれ"のシーンではボカシの滑稽さが際立ってましたし。笑
監督がアンドリューという役者を使って、最大限遊んでいた印象でした。
シコらせるわ、裸で走らせるわ、
この罪は重いですよ、監督。笑
まぁ、てなわけで、結構簡単に登場人物が脱ぐ作品ではあるんですが、一番エロかったのは、ヒロインがプールの縁に座って、裸になっているシーンですかね。
あえて見せないという後ろ姿のチラリズムが本当にやばかったです。

・グロポイント
ゲロも排便も登場します。
(絶対、普通のアンドリューファンやオシャレ系映画だと思って観に来た人、嫌いだろ、この映画。笑)
とりあえず、本作のハイライトはアンドリューが子供をフルボッコにし、じいさんの頭をかちわるシーンでしょうね。笑

・おバカポイント
何がおバカって、こんな脚本作っちゃうところでしょう。
おまけに相当ヤバイ精神状態のときに一日で書きあげたんだとか。笑
常人ならそんなもの、映画として上映しないような気もしますが、それをしっかり形にしたところに監督の狂気を感じました...。

参考
本国より早く日本公開された『アンダー・ザ・シルバーレイク』 その危機一髪の裏事情|Real Sound|リアルサウンド 映画部
https://realsound.jp/movie/2018/10/post-265037_1.html/amp
(えっ?!本国の公開12月だったの?!笑)

「アンダー・ザ・シルバーレイク」監督、脚本執筆時は「正常な状態じゃなかった」? : 映画ニュース - 映画. com
https://eiga.com/news/20181012/17
(はなっから、この作品にメッセージなんてなかったのかも...。笑)
RandB

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