ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣のSIPHONのレビュー・感想・評価

彼一人で踊っていても並外れたダンサーなんだなと分かるけど、ほかのダンサーと一緒だと残酷なほどによく分かる。バレエ団に選りすぐられた人ばかりのはずなのに、素人目にも明らかに、動きひとつひとつの美しさ明確さが違う。才能ある人間の並外れた努力は神に近くなることなのかもしれない。
ダンサーになるしかないように道を定められた彼が、引退すると決意してもなお、踊ることから逃れられない自分に気づき、踊らされるのではなく、自分自身で踊り続けることを選びとったのかなと思った。