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太陽の塔のmasamiのレビュー・感想・評価

太陽の塔(2018年製作の映画)
3.7
なぜかいつも惹かれる岡本太郎と太陽の塔。
昔は彼を「太陽の塔の人」としか認識してなかったけど、なにをきっかけか覚えてないけどいつの間にか岡本太郎という人間そのものに興味が湧いて、少し本も読んだ。
彼の考えって独特で、強烈で、突きつけられると戸惑うんだけど、でも押し付けがましさがないし、どんなに鋭い言葉で一蹴してもその根底にある生命愛みたいなものに優しさを感じる、本当に不思議な人だと思ってる。
この作品は、太陽の塔を深掘りするというより、太陽の塔を通して岡本太郎という人の思想を深掘りするドキュメンタリーという印象を受けた。
よく、現代に岡本太郎が生きてたらこの世界になんて言葉をかけるんだろうとか、私の抱えてる悩みを聞いてくれたらすごくシンプルに一喝してくれて自分の悩みなんてちっぽけだって思えるんだろなぁとか、色々妄想してみる。本当にとても惹かれる人なので、一年だけでも同じ時代に生きられて嬉しかったなぁという気持ちと、もっと彼の生の言葉を受け取り続けたかった!という気持ちで複雑。
岡本太郎好きとか言いながら太陽の塔も見に行ってないし、他の作品も美術館も行ってないので早く行かなきゃ……

まだ岡本太郎に惹かれる前に、よく目の絵を描いてた時期があったんだけど、彼の作品にもよく目が出てくるのが、自分との共通点みたいでちょっと嬉しい。
原子力とか仏教とか、彼を語る上で繋がってくるものではあるだろうけど、ちょっと急に政治色が強くなって身構えちゃった。でも、「考えない」のが一番怖いのかなって思えたので、思考停止しない人間でいたいと思った。3.11の津波の映像なども出てくるのでトラウマがある方は要注意。
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