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太陽の塔のOSHOのレビュー・感想・評価

太陽の塔(2018年製作の映画)
3.9
1970年大阪万博の『太陽の塔』を作った岡本太郎に関するなかなか骨太のドキュメンタリー映画。

1970年、人々は、科学技術は人を幸せにすると思い込んでいた時代。科学技術の進歩を信じ、公害等の問題を蔑ろにしていた時代。

そういう考えを疑い、また、芸術は政府と対極にあるべきと考えていた岡本太郎にとって、政府の要望で作るという矛盾を秘めた70メートルの建築物が太陽の塔。

欧米で民族学、哲学などを学んだ岡本太郎は、「人間は(本能に生きる)獣である」的な発想になるが、日本に戻った岡本太郎は、日本人が権力者に従う機械のような存在になってしまっていたことに愕然とする。
そのとき、たまたま縄文文化に出会い、日本人が本能に生きていた時代があったことを知り衝撃を受ける。
時間は過去、現在、未来と流れゆくけど、過去も未来も一つの現在であるとも言え、縄文文化を知ることが現在の日本人を知ることでもあると岡本太郎は考えた。
縄文文化の影響が当時、まだ残っていた東北地方、北海道、沖縄に訪れ、日本人にとっての本能、自由を探るようになる。

こうしたことを踏まえつくられた、太陽の塔は、宇宙(曼荼羅)であり、日本人にとっての人身御供的存在でもある。

そんな感じか

違ってるよ…ということがあればご指摘ください。

個人的には納得感はないけど、観て良かったです。
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