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闇の子供たちのrepulsionのレビュー・感想・評価

闇の子供たち(2008年製作の映画)
3.0
これは原作を脚色しすぎている。作りても作り方も違うから比較する事もないのだが原作は読むべきだ。ショッキングな内容だが知るべき現実がそこにはある。初日舞台挨拶にわざわざかけつたのだが、作品の内容とシネマライズだけあってグダグダで登壇者と劇場ですれ違ったが会釈だけしかしなかった。 

まず原作のキャラクターが聡明で社会性と強固な意志のあるキャラクターが変更されてしまっている。映画では頼りない人たちに変更されてしまっている、そのあたりは最後に記述します。 
原作では詳細なタイにおける児童売買春、臓器売買やそれに関わるペタンティズムに満ちていてショッキングで読むのに精力がいるが映画はそれ以上に恐ろしい。 

ネタバレになるがタイでのロケと予算の関係でギリギリで作ったという感じ。主演級が何人も出ているが・・・。そして何よりラスト。映画では主人公になっているバンコク在住の記者、江口洋介演じる南部が宮崎あおい演じる女性NGO職員と強烈な決別をし、自身が救おうとしていた闇に取り込まれて自殺してしまうという強烈なメッセージ性は含んでいるがいかんせん、もっと情報量を増やして重厚な社会派サスペンスにするべきだった。せっかく妻不木聡や佐藤浩市などの豪華なキャストを使っているのに原作のキャラが出てこなくただの人間ドラマになってしまっていてそれが残念。 
エンディングの桑田圭祐の詩は救いだった。 

私はどうしても音羽のキャラクター設定の変更に納得がいかないです。 
初日舞台挨拶も作るので精一杯でしたってのがひしひしと伝わってきて 
何もいえないし、この事実をフィクションとして世に送り出すなら、せめて 
原作の音羽が罪悪感だか哀れみだか知りませんが自分をただ正当化したいだけの 
キャラクターではなく実際に福祉センターや国会議員に資金調達や事実認識への喚起をする展開をカットしたのが許せない。 
映画ではただの自己満女になっていてそしてあのラストは納得いかない 
まるで実際の宮崎あおい氏のようで・・

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