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退屈な日々にさようならをの17のレビュー・感想・評価

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)
3.2
「帰らない人を待ち続けるのは辛いから」

長い間何かを待ち続けると、自分が待っているのか待っていないのか、これは待つという呪いにかけられているだけなのか、呪いにかかっている気になっているだけなのか、わからなくなる。
何もかもがわからないまま、「何かがわたしの元へ帰ってこない」という事実だけが残されて、無になりそうって半ば自虐的に言っていたんだけど、今年の春、ついに彼らは彼らとして生きることをやめた。わたしの元へ帰ってくることはなかった。
わたしは12年間待っていた。帰らないかもなあとなんとなく気付いてはいたけれど最後の言葉を信じていた。信じていたかった。
「帰らない人を待ち続けるのはつらい」
でも、待たずにはいられなかった。
もう帰ってこないと知って、理解もしていて、納得もしているし、諦めもついた。でも、やっぱりいつかひょっこり帰ってくる日を待ってるんだと思う。

「待たない」がわからなくなったこれがわたしの日常。
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