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退屈な日々にさようならをの324のレビュー・感想・評価

退屈な日々にさようならを(2016年製作の映画)
3.5
「誰が観るか分からんないような映画を作って意味あるのか」という自己包括的な問答はいかにも小規模映画らしく、またその回答もどこにも着地できず霧散していく。

リアルとアンリアルの混在した人物やシーン、それなりの理を持って論じられる物語の逸脱。意図の有無はさておき、曖昧なラインで運行されるこれは、翻弄というより戸惑いを抱く。

水風船、埋葬、走る女の子たちなんか映えるところはあるけど、それが無理矢理増築してチグハグした建築のパッチワーク感のような印象を抱く。

企画を加味しても尚、今泉力哉監督にしては精細を欠く。もっと言えば面白くない。
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