山内ケンジ監督の作品は初めて見たが、とても面白かった。去年のTIFF上映も何度かの一般公開も見逃しててようやくDVDで観賞。よく知らない人達が集まったパーティー特有の気まずさを凝縮したような話で、これは劇場で見てたらもっと楽しかっただろうな。
テラスだけのワンシチュエーションコメディで舞台の役者さんが出てる、ぐらいの前知識で見はじめて、女性二人はわかったけど男性キャストは一人も知らず、でも皆どこか他の俳優さんに似ててその胡散臭さがまた良かった。山中崇&池松壮亮似、三上博史似、吉田鋼太郎似、松澤匠似、役者じゃないけどTIFFの矢田部さん似の人までいて個人的に不思議な感覚。
桐島、かしこい狗、サッドティー、のように手垢の付いてない新人や素人を起用して丁寧な演技指導で若さゆえの甘酸っぱさや痛さを描いた作品と真逆の、悪人はいないけどそれぞれ微妙に感じの悪い大人を舞台で鍛えられた芸達者な役者さん達が演じた計算ずくのグレーな可笑しさがたまらなかった。
