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はるねこのharunomaのレビュー・感想・評価

はるねこ(2016年製作の映画)
1.0
私は青山真治を愛していたと言ってもいい。
『すでに老いた彼女のすべてについては語らぬために』『FUGAKU』を含め、彼の全作品をスクリーンで観ているのだから、それくらいの権利はある。セレブレートシネマ101のレコード。
青山真治が、後発に指名したのは、よりにもよってこれだ。
青山真治・仙頭武則共同プロデュースなる、お二人が、いかな暇な状態であるとはいえ、あまりにも醜悪な身振りであった。
完全なる反ジャン・ルノワールの映画において、開き直った反動的シネマ、ですらある。
2016という映画崩壊以後を象徴するかのように、それはダウナーなクソであって、田中泯(『るろうに剣心 京都大火編 / 伝説の最期編』は素晴らしかった)ですら、即席=存在さんに成り下がってしまうのは、端的にキャメラが最悪であることの証。
青山は前にも一度、一回り、十歳下の冨永昌敬(「パビリオン」という最低のものがデビュー作である)なる人物を担ぎ出して何やら跡目のことを考えたいたみたいだが、映画史の先達への見識とセンスとは真逆に、同年代以下の人選はまったく目も当てられないくらいにセンスがなく、むしろ現実的な関係から来る打算と露悪であった。
事ここに至って、あくまでも映画の制作の現場において、死んでしかるべきであった。とすら、この映画を見て思わされるほどに、最低のシネマであるのだから、青山は自業自得であるかのように、永久に反追悼の構えを、東京市民はするべきなのだろうか。許すまじ
この映像作家は適当なシンガーソング(歌も最低のクソだが)をやっていればよい
音楽をやりながら映画を撮れるのは、ジョン・カーペンター以外にいない。
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