かめさん

はるねこのかめさんのレビュー・感想・評価

はるねこ(2016年製作の映画)
4.0
「はるねこ」と「はだかのゆめ」は、映画というものへの捉え方が足し算と引き算くらい(直喩的に)違うけど、同じ死というものについて語っていて、そして、語られていることも、またそれぞれ差異があるのだけれど、しかしそうでありながらも、確かに同じ監督が作った作品だと感じる。どちらも向き合い方が自由ですごくいい。

またどちらも共通していえるもう一つの点は、観る観られるの関係、つまり視点の多重性だ。視点の多重性は、世界の構造の複雑さ、並行世界的もしくは、唯我論的な考えから派生する、個々に世界があるという考え方にまで広がり、そして、生前と死後の世界など、その世界の境界を緩やかに破壊していく。
これにより観客として観ている自分自身が今一体どこにいるのかわからなくなってくるという不思議な感覚に陥る。

(「はるねこ」と「はだかのゆめ」両方のレビュー)

あと自分で音楽作れるのはやっぱり強い
かめさん

かめさん