とうがらし

自由学校のとうがらしのネタバレレビュー・内容・結末

自由学校(1951年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

旦那は今でいう無気力なニートで、自由を求めて家出する。
女房は、英語ペラペラで男にモテモテ。
でも、自分の年齢を鑑みて戦前派にも戦後派にもなれないと嘆く。

原作は獅子文六さんの同名小説。
堕ちるところまで堕ちて自分自身を探して救うという、坂口安吾さんの随筆「堕落論」の影響もあったのではないかと想像できる。

アメリカの1930~40年代に流行したスクリューボールコメディに挑戦したのだろうか?
セリフも性格も変化球に富んでいてなかなか面白い。

そして最後は夫婦がよりを戻し、妻が出勤。夫は主夫となる。
新しい夫婦像が描かれてエンドとなる。

ただ面白いのではなく、その根底には敗戦国日本や勝戦国アメリカへの風刺がある。
戦後直後のGHQの統治下にあった中でこれをやっているのだからすごい。
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