まいこ

聖なる地獄のまいこのレビュー・感想・評価

聖なる地獄(2016年製作の映画)
3.5
ずっと自分を探してきた
人生の意味をどこでどう見つけるのか
全部知りたかった

1980年代に実存していたカルト教団「ブッダフィールド」。元団員ウィル・アレンが撮影していた当時の映像を交え、ある事件を境に教祖のアンドレアスの化けの皮が剥がれてゆく様子を綴るドキュメンタリー作品。『ミッドサマー』や『ウィッカーマン』で上記した題材に興味を持った人におすすめ。ドキュメンタリーに出演されていた信者の皆さまの壮絶な人生を覗かせてもらいました🙇🏻‍♀️

カルト教団そのものが他者に特別迷惑をかけていないならどうでもいい派の人間の考えることとして「欠乏欲求を満たしてくれる共同体」は素晴らしいものだと思う(※心理学勉強したことない)。その共同体にいる限り自らが"施し"を行い、他者から無限に"施される"なんて最高な暮らしじゃないですか。ただそこに独裁的な私欲が無ければのお話ですけど……。「アイツはクソだったけど、ファミリーには会いたい」の言葉が全てを物語っている。教祖の脳内というか、懺悔動画とかあったら観たいなぁ。ないか。
こういう共同体の栄光と没落がちゃんと映像に残っている、というだけで面白かった。

結局一番最後に信じられるのは自分。自己肯定感MAXで生きていこうぜ!と何故か元気づけられてしまった。

本編の眩暈のような覚醒という素晴らしい体験についてだけ腑に落ちない。あれは上手く集団心理を活用したものなのか。
まいこ

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