聖なる地獄の作品情報・感想・評価

聖なる地獄2016年製作の映画)

Holy Hell

製作国:

上映時間:100分

3.6

「聖なる地獄」に投稿された感想・評価

Netflix での邦題は『聖なる地獄』

日本ではバブル期ごろに設立された、仏教系のスピリチュアルなカルト集団『ブッダフィールド』についてのドキュメンタリー映画
制作者自身が昔の信者であり、その他何人かの元信者による証言と当時の記録映像によってほぼ構成されている



最初は若者達で集まり「みんなで愛を感じよう」とか言って海で抱き合ったり、互いにベタベタ触りあったりして(これだけで既にヤバいと思うけど)ヒッピーの延長線上みたいな雰囲気だった
証言している信者たちも初期については否定的な証言を全くしないどころか、懐かしい思い出のように語る

ところが次第にカルト色は強くなり、教祖の言動がおかしくなり始める...
そして信者...それも多くの男性が、教祖から性行為を強要させられていた事が発覚してしまい...



元々の顔立ちが既に不気味な教祖が、加齢とともに整形を重ねてシェールみたいな顔になっていくのがヤバかったし、マッチョだったのがダルンダルンの体型になってしまい、肌は焼き過ぎてシワシワになり、まるで子泣き爺のようなルックスへと変化してしまうのが強烈だった

信者に招き入れるのが"イケメン&美女限定"というのも...

何より、とある超有名なホラー映画に(ワンシーンだけ)出演していたのが印象に残った



しかし本作はカルトの異常さよりも、カルトに入ってしまった人々の悲しみや苦しみ、怒りを強く主張している
証言する信者達の表情が次第に暗くなっていくのが何とも言えない...



ラストシーンの挿入歌でSnow patrol が突然に流れ出す
mae

maeの感想・評価

4.0
人を操りその人の人生を簡単に変えてしまうカルト教団。どれだけカリスマ性があって信じていたとしても、悪は必ず最後に暴かれる。
信仰が真実とすり替わってしまう、その中でも、何か違和感を感じた時、それを見逃さず自問自答すること、心に警報が鳴る時、外に発信することが解決になるのだろうか、、難しい。
これだけトラウマを曝け出して映画として完成させた演者、作者の勇気を称えたい。
tweet

tweetの感想・評価

4.0
Netflixでは「聖なる地獄」というタイトルで配信されています。

非常に興味深いドキュメンタリー映画映画でした。
恐らくこの映画を観る人はカルト宗教の内面を怖いもの見たさで見たいか、断罪される様子を見たい人達でしょう。私もそうでした。ところが予想とは違うものを観ることになりました。

この映画は元信者達のインタビューで構成されています。彼らは強姦や人格否定等の被害を受け脱退しています。しかしインタビューでは入信当初の様子を楽しそうに話しています。事実、彼らには心の拠り所であり、友達や恋人を作る場でもあり、人生に希望と安らぎを与えています。

カルト宗教はそこにつけ込むのです。
では、どうすればよかったのでしょうか。その答えはインド映画の「PK」で描かれています。「PK」とセットで観るのがお勧め。
JohnSmith

JohnSmithの感想・評価

3.3
どう書くべきか、分からないけど。
まあ、久々に観るちゃんとした、カルト教団を追った良作なドキュメンタリー。
仕事で再見。カルト教団のブッダフィールドを追いかけたドキュメンタリーで、元メンバーのインタヴューを通しておぞましい内実を伝えている。

正直僕は、なんでカルトなんかにハマったの?と元メンバーを責めることはできません。冒頭でレーガンの姿が映し出されるけど、当時の世界情勢が背景にあったからこそ、ブッダフィールドのような教団に救いを求めてしまったんだろうなと。このあたりは、教団の最盛期である80年代後半に起きたセカンド・サマー・オブ・ラヴというムーヴメントを想起した。

ただ、ブッダフィールドとセカンド・サマー・オブ・ラヴは決定的に異なる。前者がひたすら現実から逃避して禁欲的な志向を持っていたのに対し、後者は逃避願望を持ちつつも、それを権威や現実と戦う手段として用いましたからね。欲望にも忠実だったし、だからこそエクスタシーも流行った。

信仰と真実が入れ替わってしまう集団心理の怖さは、カルトに限らずさまざまなケースに当てはまると思う。社会運動、教育、政治などなど。ポスト・トゥルースなんてモロにそうじゃないですか。この映画が浮き彫りにする怖さは、現実の怖さでもある。

ちなみにこの映画、去年のサンダンス映画祭に参加している。社会から逸脱してしまった人たちに対する眼差しを意識した映画祭だよなあとあらためて実感しました。
仏教なのに神いるの?だからこそ、everyone is phonyでおもしろい
カルト教団ってリーダー自身が一番病みがち、歪みがち。