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空海 ーKU-KAIー 美しき王妃の謎のmikoのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

字幕で見た。
ただただ美しい。
これこそ私が夢見た美しい漢詩の世界ではなかったか。
広い屋敷、活気溢れる街、妖しく蠱惑的でコロコロとした笑い声に包まれた遊郭(華奢で若い女達と派手な化粧や酒はどこかアンバランス)、雨に濡れる柳と見つめる白楽天、今はなき栄華を極めた長安の都。
宴に至ってはまさに極楽、少年達が幻術で虎を花に変え自らを鶴に変え、李白は美しい詩を詠み、人々は酒の池に溺れ享楽的に歌い踊る。
素晴らしい夢を見させてもらった気分。
ただなぜ邦題を空海にしたのかわからないしそもそも空海である意味とは。原作があるからなんだけど。
単に楊貴妃の謎とか妖猫伝とか長恨歌とかにしておけばよかったのでは。
染谷将太とか日本人キャストが中国語のセリフを本当に話していたのは驚いた。
あと何と言っても楊貴妃の美しいこと!フランスと台湾のハーフだそうだけど圧倒的人種の壁に嘆くしかない。この世のものではない。帝が傷付けられなかった気持ちもわかる。そして石棺の中で一人生き絶えた楊貴妃の気持ちは想像するだけでおぞましい。
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