たく

ディザスター・アーティストのたくのレビュー・感想・評価

3.8
映画界での成功を夢見る若き役者の卵が、同じく成功を目指す破天荒な男に出会って彼の無謀なサクセスストーリー幻想に引きずり込まれていくバディ・ムービーで、実話が基になってるんだね。カルトムービーとして今も語り継がれてる「ザ・ルーム」はいつか観てみたい。

トミーの風貌からしゃべり方から年齢から財源から何から何まで謎すぎて、監督のジェームズ・フランコが演じてると知ってびっくり。「バスターのバラード」ではそれこそ本作のグレッグみたいな色男を演じてて、まあ役者の七変化はすごいね。

トミーが「ホーム・アローン」もジェームズ・ディーンも知らないみたいで、なぜかシェークスピアを演じたがったり、とっくに亡くなってるスタニスラフスキーから演技指導を受けるとハッタリをかますあたりが本当に映画好きなのか怪しい。
そんなトニーを友達として受け入れるグレッグの限りないお人好し感がまたいいんだよね。美人でいい感じの恋人ができるんだけど、女性の現実的な感性とトミーが水と油で、どっちを選ぶか二者択一になるのが辛かったね。

ブライアン・クランストンが本人としてカメオ出演。最近では「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」のトランボ役が印象的。
エンドロールの最後がありがちなサービス演出で、演技がわりとまともなのが意外だった。
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