一流キャストによるSF密室ホラー。
宇宙船内で地球外生物と戦う話はエイリアンをどうしても比較してしまうので厳し目だが、作品のアプローチ的に近い未来に設定する事でよりリアルに描いた本作。
リアルにすれば面白いかといえばそうでもなく、火星のサンプルからISS内で飼育してたら凶暴化して大変な事にというある程度先が読める展開。初めは壮大なスケール感がワクワクしてたが中盤から後半にかけて尻すぼみ感は否めなかった。
クリーチャーのデザインが凶暴なクリオネみたいで若干インパクトが弱い。が、そこそこタフで賢く1匹で人間とちゃんと渡り合うので最後までハラハラさせる。
危機的状況なのはわかるがクルーや設備がお粗末で悲劇が起こりやすくなってる。
皆さん絶命する時に最後のセリフを言わせてもらえないのはリアルでドライ。
今では超売れっ子のレベッカ・ファーガソンやライアン・レイノルズ、ジェイク・ギレンホール、真田広之が一同に会する贅沢なB級映画。
宇宙の表現やISSの外観はほぼCG、他はISSのモジュールの中というコンパクトなセットで何気にコストカット。
驚いたのはラスト。
こんな豪華なメンバーで皮肉なラストは意外で良かった。
まだ「エイリアン」の方がスカッとする読後感。
だがそこがダークSFとして救いが無くて良かった。
「ゼログラビティ」より後にISS崩壊を描いていて二番煎じ感は否めない。面白さでも後塵を拝する。
「サンシャイン2057」でもクルー役で死んでしまうが真田広之の活躍は嬉しい。
アメコミ作品好きからするとシルバーサムライにミステリオ、デッドプールがキャストにいるのは心強い！
