蜘蛛マン

THE BATMAN-ザ・バットマンーの蜘蛛マンのレビュー・感想・評価

3.8
長ーい。
好きなテイストだけど長すぎる。
映像が暗いから余計疲れる。
もうね、続かないんですよ3時間は。集中力なんてね、過去の贅沢品なんですよ現代人的には。内容的にも冗長さを抑えて2時間に収めた方がキレがあって余韻も深まりそうな気がするけどなあ。優等生な観客じゃなくて申し訳ないけれど。

もちろん良かった点もたくさんあって、まずラストにかけてのストーリー展開が好きです。まあ結局テーマ的にはジョーカーじゃんみたいな気分にはなるけど、どんどん悪や怒りが街を飲み込んで決壊していく様子は見応えがあった。リドラーのサイコ感もけっこう好きでした。
あと目には優しくない暗い映像も、基本的には好み。一つの世界観をきっちり作り上げてる感があった。

長い以外で微妙なのは、ゴッサムの腐敗構造が永遠にステレオタイプな焼き直しであること、キャットウーマンとの恋愛が三文芝居に見えること、そもそもあんだけ警察のみなさんと行動しているバットマンの正体を誰も知らないって設定の違和感が常に付きまとうこと。

個人的に傑作だと思ってるマット・リーブス監督のクローバーフィールドは本作の半分の上映時間。やっぱり長けりゃいいってもんじゃないよね。
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