暴力、狂気、そしてなぞなぞ！暗くて長いDCヒーロー映画が帰ってきた！
3時間ずーっと画面が暗くてすごい息苦しい映画。ダークナイトよりも暗くてびっくりする。バットマンも過去作に比べて若く余裕がないため、悪党を過剰にボコボコにしたりブルース・ウェインの顔と全然切り替えられてなかったりと見ていてハラハラするが、殺人現場にしれっと現れて警官に混じって現場検証してるのはちょっと面白い。
殺人遺体になぞなぞを残す知能犯を相手に各地を駆けずり回るバットマンはなかなか新鮮だが、とにかく景色も気持ちも真っ黒なので映画館で観ないと何が起こってるのかわけがわからないことになりそう。メインヴィランのリドラーは昨今のド派手な悪役から一転、猟奇的で陰鬱な手段で訴えかけてくるのでまあまあ胸くそだが、クレイジーサイコ演技はかなり良いです。
アクション的な見栄えはペンギンとのカーチェイスが抜群によく、夜、大雨、渋滞で全く身動きがとれない状況で、狂ったマスク男が武装自動車で追いかけてくる恐怖感がめちゃくちゃ最高。他にもマズリフラッシュでコマ送りに錯覚する暗所での格闘シーンやマシンガンをまともに受けてるのにズンズン前進するバットマンもすげー良かったです。アーマー硬すぎひん？
バットマンとヴィランは鏡合わせの存在……というのは何度も言及されてるけど、今作でははっきり明確にバットマンが人命救助に尽力するシーンがあることで、「バットマンもヴィラン同様狂ったサイコ野郎だけど、人間性は失っていないのだ」という描写になってるのがグッとくるポイントでした。
ともあれ、思い返して一番ヤバいのはマジで最悪なところしかないゴッサムシティであり、治安がマジで終わってるので本当にどうしようもない。市長候補が命を狙われ過ぎだし民度的にも地理的にも住みたくないな……。
