マムーラ

THE BATMAN-ザ・バットマンーのマムーラのレビュー・感想・評価

5.0
誇張なしに一番良い映画だった。エンターテインメント映画の全ての要素を高い純度で結晶化した覚醒剤のような映画。見る覚醒剤。VFXもアクションも最高で、ギミックも使い倒している。「バットマンが大仰なスーツを着ているのは単に伊達や酔狂じゃないんですよ」とバットスーツの取説を見させられているかのようでもあった。アングロ・サクソン国家のシン・ゴジラというか、ダークナイト以降の内向きなブロックバスター映画と違って、天下国家のことを描いており、出口もきちんとある。1人1人の選択が国家の選択になるという民主主義国家の問題を炙り出し、かつただ観客に問題を投げかけて終わるだけではない。ザ・バットマンが映画として投げかけた謎解きの答えは「復讐は何も生まない」という一見ありきたりなのだが、見た人間1人1人の良心に訴えかけるような映画になっている。素晴らしい映画だった。
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