あなたは本当に「幸せ」ですか?
多国籍企業を相手に苛立つアヤン
ここからストーリーは始まる
発展途上国において
ひとりの有能なセールスマンは
家族の「幸せ」を願い
誰もが認める大企業に転職するが
自らの信念を貫き告発へと至る
両親は息子を誇りに想い
「どの子の命も同じ」と言う妻は
夫が己の信念を貫くことを望む
この家族がアヤンを支えている
各々の心理描写が強い眼差しとなって
スクリーンから振動する
【粉ミルク】
父親でもあるアヤンにとって
乳児の栄養補給は「幸せ」であるが
正しい使用方法であれば・・が前提
汚れた水で薄められたミルクは
乳児の体を蝕んでいく
愕然とするアヤンは辞職を選び告発に
企業は述べる
「品質と使用方法は論点が違う」
「責任はない」
アヤンの心の揺れは
家族をも危険にさらすという怖れ
終盤に問われるのは
「告発」「脅迫」「交渉」
息詰まるストーリーに
厳しい内部告発の問題点を知る