このレビューはネタバレを含みます
18歳と28歳の間にいるからか、この映画に冷静ではいられなくなった。
彼氏の元カノのことを一方的に好きになる、というパッケージの新鮮さに惑わされるけど、映画の中にあるのは普遍的で誰にでもある心だと思う。
繋がってるか繋がってないかわからない人たちに、伝わるか伝わらないかわからない思いを、それでも伝える。
ということに意味があるのだ、と高らかに新宿の朝日に宣言されたようでずしりときた。
あきちゃんからなっちゃん(いない人)への問いかけにだけ目が行きがちだが、実はこの映画自体が愛ちゃん(?)からあきちゃんへの語りかけによってはじまる。
だからこそ、それをより明確に打ち出す終盤のライブシーンは、少々長尺になろうがやらなければならなかったし、あのシーンこそが優しさは決して一方通行ではない。という希望を示していると思う。
細かいことを言うなら、親の不在が気になる(中途半端に会いに行く話だけ出てくるから余計に)のと、10年間の年月が見えなかった点は気になったかな。
ベストショットは冷凍庫からソフトクリームが雪崩れるように落ちてくるところ。