ともぞう

blank13のともぞうのレビュー・感想・評価

blank13(2017年製作の映画)
3.3
借金を残して失踪した父。残された母と息子2人は極貧の生活を余儀なくされる。許せないが、やはり家族だから、どこか心の底からは憎めない。特に弟は幼かった時の父とのキャッチボールを思い出してしまう。そういう微妙な機微を演技巧者の面々が表情で演じる。最後の母親が父の残した煙草を吸うシーンと火葬場での3人が何とも言えない表情で座っている姿は素晴らしかった。通受けする映画だと思う。ただ、中盤の父の意外な面を伝える葬式でのシーンはまとまりがなく、冗長だったかな。

〈あらすじ〉
松田コウジ(高橋一生)の父・雅人(リリー・フランキー)は、ギャンブルで借金を作って13年前に姿を消し、見つかったときには余命3か月だった。母の洋子(神野三鈴)と兄のヨシユキ(斎藤工)は見舞いを拒むが、幼いころ父とキャッチボールをした思い出があるコウジは入院先を訪ねる。しかし、相変わらず金を工面している姿を見てしまい失望する。家族の溝は埋まらないまま、雅人は帰らぬ人となる。コウジは葬式に参列した数少ない友人から、家族の誰も知らなかった父の真実を知る。
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