白人至上主義者からGet Out(逃げろ)!!
物語はフィクション。ですが、一昔前まではノンフィクションだったのかもしれない衝撃的な出来事を「ホラー」というジャンルを使用し、人種差別が無くならない現代社会に対してメッセージを残した革命的な作品。
冒頭からたくさんの意味深な言動が続き、運転中に鹿を轢いてからそのモヤモヤな空気は一気に不吉なものに変わります。なぜ鹿なのかは英語に訳して語源を辿ると分かりますね。彼女の実家に着いてからは主人公と同じように「この家族、何かがおかしい」と思うようになり、またもや主人公と一緒に恐怖のどん底に突き落とされます。この描き方は古典ホラーでも見受けられる典型的な展開ではありますが、本作が独自の路線を進んでいるのはやはり人種問題だということ。恐怖の上に重いテーマ。右ストレートを2発食らったような感覚です。
コロナウイルスの影響によりアジア人に対する差別も浮き彫りになりつつある現在。もう白人主義社会は懲り懲りだい。