Niylah

ゲット・アウトのNiylahのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
3.0
「他者の文化を経験するのは貴重な体験だよ」

序盤からほんとにイヤーな空気、あからさまな違和感。気味が悪い。不穏な空気。

人種差別なんてとわかったふりをしていても、この白人の黒人に対する人種差別を日本人が肌で感じてわかるというのは難しいのでは。少なからず差別はあるとはいえ、ほぼ同一民族の島国日本で暮らしている日本人には難しい感覚だと思う。実際にヨーロッパ(特にフランス)などであからさまなアジア人蔑視の待遇を受けることはあるけど、常に日常の中に潜んでいる差別とは種類が違う。白人至上主義っていつから存在するんだろう。人間関係の構築に相手の人種も国籍も性別も問わない私には理解できない価値観。

終盤、ストーリーの真相。既視感、と思ったら『The100/ザ・ハンドレッド』に同様の展開があった。だからかあまり驚きを感じなかった。(ゲット・アウトは2017年、ザ・ハンドレッドS6は2019年)

ローズ役アリソン・ウィリアムズ。私の苦手な映画『パーフェクション』の主演で、始終大嫌いなその映画が脳裏にちらついて集中できない…。1ミリたりとも思い出したくなんかないのに!

ホラー?スリラー?だけど、“恐怖”というより“不気味”という感情が勝る。何に対して恐怖を感じるかってほんとに人それぞれ。メタファーも沢山。伏線回収も完璧。とてもよく作り込まれていて、そういう意味では決して後味悪くない。
鑑賞後の考察必須。(最近こういうの多いなぁ…)
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