ホラー映画といえば怪物や、悪魔、変人が、
主人公を襲うコメディーと紙一重な作品です。
映画の良し悪しは色々あるが、
私はいかに作品に入り込めるか、
感情移入できるかだと思う。
それは思い入れになって記憶や心に残るから。
いかにその場(映像の中)に没頭できるかが、
問題となる。
主人公が我々観客と同じ様な判断ができるか、
あるいはその状況に恐怖し、同じ様に行動してしまう。
そう思わせるかがポイントな気がします。
それらが全てでないにしろ、今作の主人公は機転の効く、
所謂「イライラさせない」主人公でした。
コメディー要素の入れ方も面白かったし、
常に緊迫させている状況だけにしない。
明るいシーンで不気味であったり、
暗いシーンでもコミカルであったり。
明暗の使い分けが絶妙でした。
ストーリー、登場人物は
人種差別問題や、物語の付箋、
キャラクターの立ち位置も無駄のない感じで、
非常に良かった。
口は笑っているけど、目は笑っていない、
会話の内容が威圧的、害意的というより、
物語の主人公のいう「感じが・・・」
と言うのは現実社会でも思うところで、
リアルで良かった。
ただ、あらすじと前半で内容が分かってしまいます、
作風が古典的とも思いますが、
ラストの主人公の行動は個人的に好きです。