映画として面白いと同時にゾッとした。
あらゆるメタファーがこれでもかと散りばめられ、その一つ一つが作用していて画面に引き込まれた。
まさに社会派スリラーなのだが、コメディを覗かせているのも監督ならではという感じで観やすくなっている。
主人公が感じる居心地の悪さというのが日常的な差別の実態であることがよくわかると同時に、それをホラー映画における妙な違和感として表現しているところが素晴らしい。
鑑賞後に調べてみると歴史的な観点を踏まえているらしく、メタファーの多くはアフリカ系アメリカ人の辿ってきた歴史につながっているようだ。