日本にて劇場公開スルーだったことが残念でならない。アフリカの奴隷貿易や部族間の抗争をスペクタルでエンターテイメントな作品に仕上げた。そして現代にも続く黒人女性たちの被差別的立場を考えれば、本作は非常に>>続きを読む
高齢者をターゲットにした詐欺グループを徹底的に潰すだけの破茶滅茶アクション映画ではあるものの、詐欺という犯罪への怒りに向き合う作品は多くない。
歪な組織と制度による無念の死に対して、声を上げ続け、戦い続けた家族たち。市民による民主主義をみる。
アリ・ウォンは離婚を笑いに変え、楽しく生きる。40代のシングルマザーとして人生を楽しむ。赤裸々かつ、下ネタ満載の一夜。
システムが非情な犯罪を加速させる。
何より性的な虐待行為が卑劣な犯罪行為であることを認識できない、ある意味で容認してしまう思考は個人に由来するものではないはず。
アメリカの警察組織の成り立ちから考える、権力による特定の人種に対する暴力的な支配の実情。人種差別が組織的かつ制度的に組み合わされ、権力によって合法的に行使されている。
警察は必要だが、権力は制御される>>続きを読む
時代を変え、時代を象徴する二人。二人の美しい友情は阻まれたが、語り継ぐ人びとがいる。
彼らはアメリカにおける苛烈な黒人差別の歴史の転換点である。一方で、現在においてもなお差別は続く。現実を見つめる必要>>続きを読む
アフリカ系アメリカ人、特に女性の歴史、その功績は長く見過ごされてきた。一人一人がコミュニティの代表として生き、過酷な差別を受け、蔑ろにされながらも功績を積み上げてきた。彼女たちを尊敬し、称賛する。>>続きを読む
オンライン会話する相手は生身の人間であって、オフラインと同様に人間関係が生まれ、社会が形成される。生きることの素晴らしさはインターネットの世界にも存在する。
奇跡の積み重ねではあるものの、幸運とは言えない。発端の不幸の重さは計り知れない。
面白いのだが、ニコラス・ケイジの過去作品を知っていないと本作の面白さを軽減されてしまうかもしれない。
トランスジェンダーの立場は厳しさを増すばかりであり、生命の危機を意識せずにはいられない。素晴らしい友情の物語だけでは決して終われない。
大量生産、大量消費、大量廃棄。物を作り続ける社会を転換するのは消費者自身に他ならない。
問題意識を持った制作陣による作品であることは、映画の公開前から声優のスキャンダルにより表明されていたが、その問題意識はブレることなく明確に表現されており、大奥という歪な制度と組織の在り方をファンタジー>>続きを読む
韓国現代史において転換点となる事件の終始をダイナミックに描く。韓国の社会派映画の凄さは映画としてのエンタメを追求しつつも、爽快感で終わらせない。後味の悪さをしっかり残し、観客に映画を観た後も考えさせる>>続きを読む
メジャーな邦画としては社会性に富んだ作品ではあるものの、エンタメを追求しつつ、非情さを描くことの難しさを実感する。
面白いと思うが、原作が小説ということは結構取りこぼしがあるんだろうと思った。
特に、弁護士の描写が足りない。在日コリアン差別の取り扱いが断片的すぎるだろう。とはいえ、この手の映画としては丁寧に描かれて>>続きを読む
中年女性の青春映画という感じ。悪くはないが、良くもない。白人女性の特権性が見え隠れするところが気になった。
物語は特筆して何かあるわけではないが、相変わらずアクションのレベルが高い。
素晴らしい新時代のパニック映画。あらゆるバランス感覚に優れている。女性主人公へのリスペクト、恋愛よりも物語の主題重視、キャスト陣の多様性など。
今までの映画だったら絶対にキスしそうなところでしない。>>続きを読む
物語の筋は悪くない気がするのに単調に感じた。高揚感がない。ラストシーンは良かった。予習しなくても面白い!とも言われるが、少なくとも「ローガン」は必須では?
虐殺という残忍で非道な行いが目的であっても、「仕事」に誇りを持っているため、その目標を否定することはなく、ただ己の為すべき「仕事」であり、そしてそれは淡々と行われるというよりも、むしろ誇りを持って遂行>>続きを読む
ブルース・ジェンナーの偉業と、ケイトリン・ジェンナーの苦悩と勇気を讃える。
おもちゃにおける表象の問題。おもちゃが子どもたちの認識に与える影響。黒人のバービーを主人公に。
クィアなコメディアンたちが切り開いてきた笑いと希望の道。先駆者として1920年代から存在していたことに驚いた。脈々と受け継がれつつ、革新されてきた。そして、今大きな焦点となるのがトランスジェンダー。嘲>>続きを読む
前作のようなカタルシスはないが、あえてそのような作りになっているようだ。悪くないが、語るに足る物語なのかよくわからなかった。
思ったよりもずっといい映画だった。
なぜ日本での公開が遅れたのか。
冒頭からオッペンハイマーの罪と罰に焦点を当てた映画であると宣言されている。
仲間からの異様なほどの歓声が、広島と長崎の惨劇の声に聞こ>>続きを読む
終始ザ・ハリウッド映画の調子。史実に対する味付けが濃すぎて、流し見なのに心からゲンナリした。2014年当時の評判はわからないが、少なくとも2024年現在において本作は全く評価できない。誰か同じテーマで>>続きを読む
filmarksでの評価が低い理由がわからない。大変良かった。
ジョン・ウィックのような世界観はあくまでも作品全体の要素にすぎず、メインストーリーであるレイプ魔への復讐譚を最初から最後まで突き通す、寄>>続きを読む
二人の人生が重なって、すれ違って、再び重なる。すべてのシーンが不可欠で、二人を模っていて。言葉にするのが難しい。エンドロールで涙が出てきて、静かに二人の人生に思いを馳せた。
ガッツリ裁判劇だが、終始哀愁漂う性的な緊張感を醸し出す弁護士がいたからか、メロドラ要素もあった。正直、ストーリーにはあまり惹かれなかったが、演出や音楽は好みだった。