Jumblesoul

ゲット・アウトのJumblesoulのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
4.0
薄味ホラーとは違い、この作品は面白くて怖い!
何が怖いかというと、幽霊やモンスターに殺人鬼は出てこないし、スプラッターやグロ描写は頭部切開手術シーンくらい。
本作で一番怖いのは、主人公の黒人青年の白人の彼女が終盤にガラリと豹変するところ!
それまでのどこにでもいる小生意気な女の子が、事件の全貌が判明すると悪魔か魔女のような表情になる。それまでの大ウソがどうしたと言わんばかりの冷酷さには背筋がゾクッとした。
次作の『パーフェクション』でもエグい演技をしていたが、ローズ役のアリソン・ウィリアムズは、『ミザリー』のキャシー・ベイツに負けない怪演だったと思う。
作品全体としては、最近の結末を放棄したような手抜き作品ではなく、構成もしっかりとしてオチもちゃんとある完成度の高いものだった。特に後半の面白さは格別である。
元々は一家の爺さんの変な発明に家族親戚が巻き込まれて犠牲になったようなもので、皆可哀そうになる一味違ったスリラーの傑作だった。
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