くま

ゲット・アウトのくまのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
4.5
伏線をバリバリ効かせた作品。久々に何度も見返したいと思える作品に出会えた。

日常生活において、人種差別を意識していないが故に、この作品に対してアレルギー反応は感じなかった。純粋に作品を楽しんでしまった。
英語独特の表現、レイシズムに対する知識など有していれば、見方は大きく変わったと思う。

物語の展開とともに徐々に広がる独特な緊張感、演出・音楽によって掻き立てられる妙な不安感がクセになる。
生理的に受け付けられないイデオロギーを抱えるアーミテージ家の人間の言動には、感覚を麻痺させられる。

主人公の友人・ロッドの存在が本作における唯一にして最大の救済になっている。現実におせる黒人差別による事件の悲惨さとは乖離しているように感じるが、このエンディングがベターだったと信じている。

苦手なタイプのホラー映画だと勘違いしていたが、もっと早くに見るべき映画だった。
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