No.2613
「アス」の方を先に見てしまいました。
アスよりこっちの方が怖いです。
違和感が引き起こす怖さ。
僕はアフリカ系アメリカ人の知り合いが全くいないので、「あれ、この人、何だかしゃべり方が変だなぁ」
ぐらいの違和感しか感じることができませんでしたが、見終わってから振り返ってみると、確かに違和感だらけでしたね。
これを当のアフリカ系アメリカンが見たら、違和感どころか、恐怖そのものでしょう。
ジョーダン・ピール監督は本来コメディアンですが、コメディって、まさに「違和感」の笑いなんですよね。
日本だと漫才に当たるでしょうが、「ボケ」って、簡単に言ってしまえば「違和感」じゃないですか。
一般常識とのズレ、という違和感。
ツッコミは、その違和感を指摘して、観客を現実に引き戻す作業、とも言えます。
そして現実に引き戻された時の、気持ちの緩みが、笑いにつながる、ということだと思います。
ピール監督は、その違和感を、笑いではなく、恐怖に変えた。
ポスター見てみてください。
「ゲット・アウト」の文字が、ちゃんと「白と黒」で半分になっているじゃありませんか!!
「白」が「ゲット」して、「黒」が「アウト」してる・・・。