すごい。アートに生きるとは、まさにこういうことか。
デヴィッドリンチの人生を覗き観てしまった。
普通じゃない
というのが、まずは第一の感想。
闇の世界を突き進めば突き進むほど、我々のいる娑婆から遠く離れた場所へ。
この人は、そんな秘境へ足を踏み入れることに臆することなく、探究心と創作意欲でガンガン足を進めていった結果、たまたま常人も理解できる山の頂に到達したのだと思う。
死体安置所を見学しにいった辺りから引き返せない道に足を踏み入れた感じがしたな。
死骸や腐敗を観察する地下室に父親を招き入れて上機嫌!のくだりが、恐ろしかった。
でも、その時の父親のリアクションをある種俯瞰して見れるこの人は、やっぱり異常者ではなくて、普通の人の目線も持ち合わせているし、そのバランスが何よりも大事なことかと。
そして人生の分かれ道で、イレイザーヘッドを作り上げることを選んだからこそ、その後伝説の監督となる道が切り拓けたんだろう。
恐るべし。