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ロニートとエスティ 彼女たちの選択のシスターのレビュー・感想・評価

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まず映画の感想よりレビューみて思ったことだけど
同性愛者が偽って異性と結婚すると
「隠して結婚するなんてひどい!」
「配偶者が可哀想!」
みたいなの言われがちやな…?!

同性愛が許されないとか、
異性と生きることが正しい人生だとか、
同性愛者が同性と生きる選択肢を奪うような、異性愛主義の強要を批判せず放置しておいて、
いざ同性愛者が社会の望むように異性と生きることを選んで(選ばされて)、苦しんだ末に真実を話したら
「ひどい!騙してた!」って批判できるメンタリティ、意味不明です。

ロニートもエスティも、生まれ育った地で同性を愛する選択を奪われた。エスティは信仰深く、ラビの教えの通り異性と結婚する道を選んだだけ。
エスティがドヴィットと結婚したことを批判するなら、まず同性愛を許さないという掟が間違っていると批判すべき。
そもそもドヴィットは 2人が元々恋愛関係であったことを知った上で結婚してるでしょ。ドヴィットだけじゃなく、あのユダヤコミュニティみんな分かってるっぽかった。
あのコミュニティはもちろんだけど、ドヴィットもエスティに偽りの結婚をさせてた側のひとだよ。

同性愛を禁じる宗教での同性愛者の扱いって、「分かってるけど口にすんな」って感じなのかな。
同性を愛すること自体じゃなく、それを実行すること、周囲に知られること、口にすることが罪?
ふたりが元々恋愛関係にあったことを知った上でも、異性と結婚したエスティは問題なく受け入れられているし、
ロニートにも「はよ(男と)結婚しなよ〜笑」とか言えちゃうんだもんな。

最後、3人がやっと自らの意思で選択できた道は、心から祝福したいと思えました。


この映画を観て、同性愛を禁じて苦しむのは、同性愛者だけではないんだと 初めて思い至った。ホントに、誰のための掟なんだろうか。

女性が鬘を被ることも知らなかったし、少しユダヤ教はじめ宗教のこと勉強すべきかも。同性愛を禁じるなんて、と簡単に思ってしまうし、叶うなら同性愛者が信仰心故に苦しむことがないと良いなと思うけど、
無神論者で無宗教者の自分がどれだけ踏み込んでいいか分からない。
勉強した上で答えを見つけたい。

宗教に関して、何か問題のある文章があればご指摘ください。
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