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ロニートとエスティ 彼女たちの選択のわかるのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

またもや女性差別がキツキツの映画を見てしまった…… まだ結婚しないの?孤独に生きるつもり?子供も産まないで親の看取りもしないで…などなどうるせえ~~~!!!!と暴れ回りたくなるようなシーンが盛りだくさんでお腹いっぱいになりました。女性も男性もノンバイナリーも決して一様ではないんだから属性で役割を押し付けるなんて馬鹿馬鹿しいし、それぞれの幸せの形は違うのよ…という当たり前の事を忘れずに生きような。

ロニートとエスティのベッドシーンが濃厚で美しくて良かった。キャロルが好きな人はぜひ見てほしい…。ドヴィッドとエスティのベッドシーンと比較するとエスティの積極性が段違いで、彼女が本当に好きで求めているのはどちらなのかがものすごく分かりやすかったです。

ロニートとエスティそれぞれの最後の選択には正直少し面食らったけど、ドヴィッドの決断と変化はとても好き。
彼は恐らくコミュニティでそれ程違和感や不自由を感じてなくて(宗教家として評価もされていたし)、エスティの行動を非難したりとどちらかと言うと体制側だった。でもエスティの「自由が欲しい」という叫びを受けて、彼女の苦悩を思って葛藤した結果の追悼式での「あなたは自由だ 」なんだろうなと考えるとそれって愛じゃん……と思ってじーんときた。エスティを大切に思うからこその手放す決意だったのだろうなあ。3人で抱き合うシーンは美しかったですね…

エスティはロニートと一緒にあのコミュニティを出ていくのかと思ってたけど(実際そういう風に伏線積み上げてたよね?)、そう簡単に今までの生活を変えられないのはリアルかつ少し残酷にも感じた。出奔して好きに生きるだけが自由な選択ではなく内側からの戦いを試みることもできる…という解釈で良いのだろうか。ロニートの父の最期の言葉、子どもに夢を与えたいと語ったエスティ、エスティとロニートの自由を尊重したドヴィッドと希望を持てる要素はあると思う…思いたい…
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