「依頼人」
冒頭、少年のクローズアップ。鍵を握る人物に…兄弟で森へ。怪しげな車に一台、煙草を吸う兄と弟。銃声、自殺、ショックで口を聞けなくなる弟、事件、依頼、弁護士…本作はJ. シュマッカーが若手俳優(後にマイフレで有名になるB.レンフロを主演)にした本作は評決のときの原作者J. グリシャムの小説を映画化した94年の秀作サスペンスで面白い娯楽映画だ。本作の主演の一人の少年がクッソ生意気で、でも正義感が強く家族を守る為なら何でもする。弁護士役の女性はアル中を克服し威丈高に主張し懸命に少年を弁護する強い女性。検事のT.L.ジョーンズは野心家役を演じる。本作のポイントはまず役者の相性と絶妙なやり取りだろう。劇中で何度も目にする法廷での夫婦喧嘩の様な場面、それを頑固に主張する少年が割って入る。これが面白い…物語は11歳の少年=依頼人が殺人現場を見たとマフィア絡みの死体の隠し場所を知った事から命を狙われる話だが反抗的な少年役のB.Rが凄く良くて、しかも美少年で芝居も完璧で彼が映画をより良くしてる感はある。残念な事に若くして薬で亡くなったが…スリラーとドラマ、米国文化の問題、貧困もテーマに取り入れた本作は原作者が気に入って続に「評決のとき」を同監督に依頼した話は有名。後にオスカー女優になるS.Sは安心感があって個人的には凄く好きな女優だ。
