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カーズ/クロスロードのkomblogのレビュー・感想・評価

カーズ/クロスロード(2017年製作の映画)
3.6
良くも悪くもヒットメーカーPixarだからできるアヴァンギャルドな映画!

まずこの映画を見ていて多分誰もが感じることは、「これ、子供わかんないだろ?」ということ。

プロットとしては、ライトニング・マックィーンが、新世代の台頭と自らの老いに直面して自分探しをするという、子供と親世代やおじいさん世代とのクロスオーバーとかでなく、完全に大人!しかも、ミドルエイジ以上に振り切ったお話。

で、こんなもん子供がわかるわけもなく、鑑賞中まー子供連れがスクリーンの前を横切る横切るwww こないだ見たDespicable Me 3の話の酷さに比して子供がトイレにいかない感と比較して考えると、子供映画って難しいなー、と思ったw

しかも、あのオチ!pt1と3だけを考えると、きれいな円環構造になっていて、これからもレース=人生は続いていくんだなぁ、という晴れやかな気持ちに俺はなれたけど、中年だからw でも、子供はわかんねーわ、あれww てか、ミドルエイジ以下のおっさんにもわかんねーだろうしwww

Cars3ってマーチャンはめちゃめちゃ成功してて、だからCars2があんだけ失敗したにも関わらず、そして、ヒットメーカーPixar作品の中で最もパッとしない成績にも関わらず3まで作れたわけなんだけど、この先どうすんのかなー、このシリーズ?続けたとてpt1と3の縮小再生産になるか、pt2みたいなのを作って失敗するかしかない気がするし、きれいに終わっているからやめるんだろうけど・・・

個人的な違和感として、「このレースのレギュレーションはどーなっとんねん?」と思わなくはないw エアロダイナミクスが全く違う車が走るレース自体は、耐久レースとかラリーとかではある話だと思うので、そこまで違和感はないんだけど、ライトニング・マックィーンはカテゴリーの一番を目指していて、結果冒頭で失敗するわけなんだけど、その感情がレースとかをよく見る人だとちょっと違和感があるかもしれない。

あと、オチに関しては、賛否あると思う。ピグマリオン的な話なんだろうけど、そもそも例のキャラはあの間で成長できるのか?、とかそもそもの動機がライトニング・マックィーンのときより弱いからカタルシス無いんじゃね?、とか。まー、個人的には、この映画はあくまでライトニング・マックィーン視点の映画だからそこを語ってないのはやむを得ないと思う。そっち視点を見たければ、pt1をどうぞ的な?

軸になる悪役がいない問題というのもあって、トレーニングでもあった話だけど、話として目標となる倒したい相手=悪役の設定がふわっとしているので、勝ったときのカタルシスがない、ということもあると思うんだけど、これも理由的には同じで、要はライトニング・マックィーンは自分と戦っていたから、敵は内在していたんだ、という話なんだと思う。。。って、こんな子供映画ある???www

最近のCG映画は一時期にもまして画がきれいになっていってるなー、と感じる。ただ、Despicable Me 3みたいに、部分的にアップデートしている違和感、みたいなものが一切なく、作品全体でアップデート感を感じられるところも題材が題材ということもあるからかもしれないけど、やっぱり金持ちDisneyの実質的親会社・Pixarだからこそできることなんだろうなー、と。

個人的には好きだけど、子供映画としてどやねん、というこのプロットで-1点。レースのレギュレーションとは?の違和感-0.2点。敵が明確でなく、レースそのものの勝ち負けにおけるカタルシスが弱い問題で-0.2点でこんな感じ。

pt1とpt3だけのボックスセットが出たら買いたい、Perfumeには悪いけどw
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