LEGION

覆面系ノイズのLEGIONのレビュー・感想・評価

覆面系ノイズ(2017年製作の映画)
2.0
音楽で繋がる高校生たちの交錯する恋愛模様を描いた物語。ユズの「他の人にニノをアリスと呼ばれたくない」という発言が作中非常に多い割にはっきりとした理由が述べられなかったり、ハルヨシと深桜の恋愛模様が途中までしか描かれてなかったりと全体的に中途半端で後味が良くない。イノハリのバンドは衣装、声共にそこまでインパクトのあるものでなくて映画のテーマである”ノイズ”がうまく表現できていなかったようにも感じる。曲は良くも悪くもなく、そこまでバンドのイメージと合ったものでないから相違から生まれるギャップを表現してるように見え、映画としてのイメージを確立できていないように思えた。
ニノは「自分の歌を目印にしてまた会えたら」と発言していたが作品を見た限り、自分でモモをネットから見つけ、会いに行ってる。会話と行動があべこべで主人公に感情移入がしにくかった。ニノにモモの母親が会いに来る場面では、なぜニノの住所を知ってるのかという疑問があり細かいところを描いていないから作品全体が雑に見えてしまう。この作品がコメディ要素やユーモアを交えた作品なら違和感はあまり感じないと思うが、登場人物たちは全員真面目そうだから違和感が強い作品だった。
イノハリの最後のライブの日を描いた場面ではニノに「何故その日に予定をわざわざ作るのか」と言いたくなる程。前日などに済ませられるものを同じ日にして、青春映画でよくある一生懸命の走りを見せる。素直に見れば見るほど作品のクオリティの低さが目立ってしまう。
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