イチロー51

出口のない海のイチロー51のレビュー・感想・評価

出口のない海(2006年製作の映画)
2.5
「過去作品・再観賞」
太平洋戦争末期、2度と帰れないと知りながら、日本軍最後の秘密兵器、人間魚雷「回天」に乗り込むことになった1人の男の生き様を通して、人間の尊厳を描く戦争ドラマ。
主演は映画初出演となる歌舞伎俳優・市川海老蔵。
伊勢谷友介、上野樹里、香川照之、三浦友和、塩谷瞬ほか。

本作は、「特攻」というと神風特攻隊が有名だが、実は小型潜水艦「回天」による特攻隊が有ったという事実を伝えてくれ、学ばせてくれる。

第二次世界大戦の現状を知っている方には、突っ込みどころ満載の作品です。
せっかく良いテーマなのに人物設定が薄っぺらい。

過去と現在を行き来する回想方式を採用したおかげで、返って主人公の心理描写が良く分からなくなってしまった印象。
冒頭の爆雷攻撃を受けている時の緊迫感の無さには驚きです。
終戦間際に大型輸送船が一隻で走ってたり、その輸送船に回天が攻撃してみたりで、どうにも有り得ない時代考証には、がっかりです。
もう少し第二次世界大戦を勉強してから映画を制作しないとね!
それと、市川海老蔵の演技も酷かった。
極めつけは、ラストですね。がっかりしました!

しかし、こんな現実が有ったと言うことだけは絶対に忘れてはいけないんだ、と思わされる作品です。